14歳の冬。

雪が降った。

休み時間になると、みんな興奮して校庭へ飛び出した。

僕も行きたかった。

下駄箱に僕の靴はなかった。

しばらくすると、T足T也が現れてこう言った。

「借りてるから」

休み時間が終わると、ドロドロの靴が返ってきた。

僕は1人、校庭にも出れず、放課後はドロドロの靴を無理やり履いて返った。

今でも、このクズを殴り倒したい。

靴を弁償させたい。